【着物知識】知識検定5級用勉強メモ

 

きもの知識検定5級を受けるにあたっての個人的勉強メモ

きものの知識

絽刺し
絽織りの生地を用いてその隙間へ糸を刺して模様を表す日本刺繍のひとつ。絹地に絹糸を刺すことで生まれる、光沢感と立体感が特徴。

船底袖
振りの部分がなく袖下が船底のように丸味を持っている袖。緩やかなカーブで短くなる船底袖は邪魔にならないので、3歳頃までの男女児、それ以降の男児のきものや普段着、作業用・家庭用の上着などに用いられる。 袖丈が短く、やや丸みを帯びた船底袖は、かわいらしいうえに動きの妨げにならず、子供のきものにふさわしい袖形

三丈物
約36×約1220cm。生地の単位の着尺の長さ。

張り板
着物を洗い張りするときに用いる板

小袖
小袖は、十二単や束帯などのように袖口の大きく開いた大袖の貴族装束に対して、袖口の小さく縫い詰まった衣服。貴族が下着として着用した小袖は、庶民にとっては日常着だった。庶民が着ていた一枚の衣服は、中世から世間に広まり、室町時代後期以降に表着として着られるように。室町時代末より、桃山、江戸時代初期にかけて独特の模様が生み出され、そこから友禅染が発展し、華麗な着物が愛用されるようになった。

強装束と萎装束
藤原時代の公家の装束は比較的柔らかで萎装束と呼ばれた。鎌倉時代になると糊を強くして角張った強装束が流行した

小袖幕
元禄時代の花見風俗の一つで花見の折に、桜の樹から樹へと綱を張り、小袖を掛け連ねて、幕の代わりにしたもののこと。

辻が花染め
室町時代から桃山時代にかけて現れた大型の縫絞りに描き絵や摺箔を併用した優美な染めもの。

縫い箔
縫いは刺繍、箔は摺箔の意味で、衣服の模様を刺繍と箔の併用で表すこと、また表したもののこと。振袖や留袖の装飾に用いられる。 また、刺繍と摺箔で華麗な文様を表出した能装束のことをさす。

羽織
陣羽織
は、武士が合戦のときに具足の上に着用した上衣。室町時代の中ごろから用いられ,具足羽織,あるいは陣胴服(じんどうぶく)などとも。具足羽織は、武士が陣中で当世具足の上にはおる胴服の類。袖付、袖無の各種がある。こうもり羽織は、正保ごろから、元禄にかけて流行した羽織。羽織丈が短く、腰部を覆う程度で、袖丈が長い振袖になっている。その形がコウモリが羽をひろげたようなのでこの名になった。火事羽織は火消しが用いる羽織。ぶっさき羽織は、乗馬や帯刀の便のため背の縫い合わせが中ほどまで開いたままになっている羽織で、背割羽織などとも呼ばれる。

一反
着物一反を作るのに必要な繭の数は、約2600個

道行
一般に道行衿、千代田衿、都衿などは礼装向き、道中着衿や着物衿、へちま衿などはカジュアル向きと言われる。

纐纈染め
絞とは纐纈すなわち布帛を糸で絞り込んで、染料の浸透を防ぐことによって文様を表わす技法。インドがその発祥の地といわれ、中国でも七~八世紀以前の絞染の裂きれ類が多く出土し、日本でも正倉院宝物のなかにも見られる

京極絞り
京絞り特に、京鹿の子の別名。染め上がりが京の町の碁盤目に似ていることから名付けられた総絞り

曙染め
友禅染の地染めの技法。朧染ともいう。藍、鼠、紅、紫などの色を使って曙の空に似せて上部を濃く、下部の方へだんだん薄く暈して裾を白く染め残す。暈し染めの一種。

打ち込み
織物製織工程の一つで、経糸の間に通した緯糸を筬で打込むことをいう。地風を表現するときに、打込みが強い、あまいというように用いられる。また織物の単位長さあたりの、緯糸の本数を打込み数という。

二重織り
地模様の上に、さらに模様を重ねた織物

お召し
御召の着物は、「高貴な方がお召しになる」ことから名がついたと言われる通り、江戸時代までは、着心地の良さとシャリ感のある上質な生地風合いを、武家や貴族が愛用したとされる。糸と糸を撚り合わせて作った糸を撚糸と呼び、「御召」の「上質なシャリ感」は、この「撚り」の回数を多くした「強撚糸(きょうねんし)」を横糸に使うことで生まれる。強撚糸を糊付けした状態で織り、織りあげた生地に湯通しを加えることで、シャリ感の素であるシボ(生地の凹凸)をつくっている。御召の着物は、先染の着物です。無地にせよ縞にせよ、また小紋柄にせよ、生地として織る前に糸を染め、その色糸で生地の色や模様を生み出す。例えばクリーム色の無地の御召は、クリーム色に染めた糸で、また柄ものはその柄を創り出すことを計算して織っている。無地のものはわかりにくいが、柄ものは、生地の凹凸が色糸に微妙な陰影を与えることで織物ならではの奥行き感が生まれる。

地機
原始的な手織り機の一種。経糸を織手の腰に取り付け、張り具合を調節しながら織る。居座り機、下機とも。それに対し、枠に経糸を取り付けて織り手が腰をかけて織るものを高機という。

白絣
絣織物の一種で、一般的な紺地の紺絣に対して、白地に紺や茶の絣模様が施してある絣織物のことで白絣という。白地のため主に夏用として用いられ、大和絣や八重上布、越後上布などに多く見られる

織りの組織

平織
織物の中で最も多く見られ、全体の約80%を占めており布面が平坦で丈夫。綾織(斜文織)、朱子織(繻子織)とともに織物の三原組織の一つ。もっとも単純なもので、経糸と緯糸とを一本ずつ交互に上下に組み合わせて織る技法、あるいは織ったものをいう。かたく丈夫で、白木綿、天竺、縮緬、モスリン、羽二重、銘仙、御召など広く用いられている。

朱子織り
紋綸子、緞子、五枚朱子などに用いられている織り方。5本以上合わせて使った生地で縦糸が生地の表に多く出ているので、光沢が出やすい。なめらかですべりが良い

からみ織組織
からみ織組織(もじり織組織)とは、経糸が絡み合いながら、緯糸と組織したもので通気性に富んだ織物となる

模様

繧繝模様
奈良時代から平安時代に発達した染色で白地の上に淡色から次第に濃く、三重以上に色を重ねた模様

網代
竹や芦などを組んで作った垣根や天井を模様化したもの

籠目
籠の網目を模様化したもの

  • 背紋は、中央襟づけから約5.7cm下がった位置につける
  • 袖紋は、左右外袖山から約7.5cm下がった位置につける
  • 抱き紋は、左右肩山から約15cm下がった位置につける
  • 男紋の大きさは現在では、標準で3.6~3.8cm
  • 女紋の大きさは現在では、標準で2.0~2.2cm

  • 広帯ともいわれる丸帯の幅は70.3cm
  • 小袋帯は、長さが361cm、巾が15.2cmの芯がなく袋状に織られた帯
  • 江戸時代は、細い帯から広幅の帯に発展する過渡期
  • 前で結ぶことから前結びと呼ばれ、既婚の女性が結んだ帯結びが江戸時代に流行した

  • 鉄色とは緑味の黒藍色のこと
  • 鴇色とは鴇の風切羽根のように黄みがかった淡く優しいピンク色のこと
  • 鶸色とは黄色味の強い明るい黄緑色のこと、雀科の小鳥の雄の胸の黄緑色からついた色
  • 海松色とは黒みのある黄緑で海の岩につく海藻の色からとった色
  • 甕覗色とは藍染の淡い青色を指す色名でやわらかい緑みの青のこと

着装

背が低くてほっそりした人の着付け
  • 衣紋は抜きすぎず、襟はきっちりと合わせる
  • おはしょりを少なめにして下半身を長く見せるようにする
  • 帯幅は狭めにして帯は腰高に締めるようにする
  • お太鼓は小さめに結び、下半身を長く見せるようにする
  • きものの色は暖色や中間色でふくよかさを出すようにする

背が低くてふくよかな人の着付け

  • 衣紋は幾分抜き気味にして襟合わせはV字型に角度をやや深くしてきっちりと合わせる
  • おはしょりは少なくして下半身を長く見せ、裾つぼまりを強調してほっそりと見せる
  • 帯幅はやや狭く、お太鼓も小さめにして腰から下を長く見せるようにする
  • 小紋調の小さな柄か無地に近いもの、細めの縦縞などがいい
  • 濃い地色のきもので全体を引き締めるようにする

背が高くてほっそりした人の着付け

  • 衣紋はこぶし一つ分くらい、U字型に抜き、襟合わせは浅くふっくらと、やわらかくする
  • おはしょりをやや多めにする
  • 帯幅は広めに帯の位置は低めにしてバランス良く
  • 中柄か大柄、あるいはぼかしなどで丸みのあるものを選ぶ
  • 色は暖色系の方がふくよかに見えていい

背が高くてふくよかな人の着付け

  • 背をすっきりと長く見せるために衣紋はこぶし一つ分やや多めにする
  • おはしょりはやや多めに出し、裾つぼまりになるように注意する
  • 帯幅は広めに、お太鼓もやや大きめに結ぶ
  • 小柄のものは避け、中柄か大柄のものを選ぶ
  • きものの色は、濃い色が引き締まった感じを与える

王朝装束における女房装束

  • 江戸時代に十二単の裾にふき綿が入った。

女房装束の衣紋

  • 十二単の五衣の枚数は、現在は5枚とされているが当時は18枚から20枚くらい重ねて着ていた
  • 唐衣の襟の後ろにある三角のきれのことを髪置きという
  • 卯の花の襲ねは初夏の色の襲ね
  • 細長は、幼年から若年までの女性

芭蕉布

  • 糸芭蕉は下の葉を落として成長させ、年2~3回芯どめを行う。芯どめは繊維を柔らかくし太さを一定にするために行われる。上質な繊維を取り出すために糸芭蕉の芯の部分を切り落とす作業。また、不要な葉も取り除くことで幹の成長を促す。年に3回ほど繰り返す。
  • 芭蕉布は当初、無地、縞、格子が主流だった
  • 芭蕉の皮を剥ぐ時、4種類に分けるが、着尺地に使うところはナハグと呼ばれる
  • 2mくらいまで伸ばし、下の葉を落としながら成長させ3~9月芯を切り落とす芯どめをする

名物裂

  • 間道の模様は縞。室町時代から桃山時代にかけて渡来した縞柄、格子縞、横縞、または縞の一部に浮織のあるものなど、特色のある織物を間道という

有松絞り

  • 有松絞りは竹田庄九郎が木綿で始めた
  • 有松絞りのくくりの技法はおおよそ100種類ほどある
  • 元禄時代に最盛期を迎える
  • 三浦絞りとは、三浦玄忠という医者の奥さんが、その技法を有松に伝えたところからついた名称。常に糸を引き締めながら、一粒一粒を一度ずつ巻いて絞っていく。染め上がった模様が鳥や貝の剥き身のような形のため、ひよこ絞り、鳥の子絞り、むきみ絞りとも別称される。
  • 手筋絞りは、有松鳴海絞りの技法のひとつ。古来伝統の絞り方で、蜘蛛絞り、三浦絞りに次いで古くから伝わる絞り方といわれる。柳絞り、手綱絞りなどは、手筋絞りの変型。 生地を細くたたんで襞を作り、何十本かの筋目を立てるようにして絞り終えた形は、太いロープのようになる。手筋絞りをすると、少しよろけた縦の筋模様に染め上がる。

文様正倉院と有職名物裂

  • 向かい蝶丸紋は有職文様
  • 指貫(袴)によく用いられるのは鳥襷
  • 束帯装束などの表袴定式紋になっているのが窠に霰(かにあられ)小型の格子文様である古代の霞文様を地紋様とし、その上に水鳥の巣を真上から見た窠文様を配した図柄である。平安時代では若い人の用いる文様として、表袴に浮織で表して晴の儀式に使われた。女房装束の唐衣などにも多くみられる。
  • 唐様から和様にかわって重ねを中心として有職紋様がさかんに用いられるようになったのは平安時代中期

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